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【2026年】企業型確定拠出年金10年ルールへ!5年ルール改正と受取り方の考え方

【2026年】企業型確定拠出年金10年ルールへ!5年ルール改正と受取り方の考え方

企業型確定拠出年金(企業型DC)や退職金を受け取る際、「受け取る順番」と「期間」によって、税金の計算方法が変わることをご存知でしょうか。特に留意すべきなのが、複数の退職金を期間を空けて受け取る際に適用される「退職所得控除の調整」に関する規定です。

2026年1月1日より、この調整が必要となる期間が、従来の「前年以前4年(計5年)」から「前年以前9年(計10年)」へと変更されます。

本記事では、今回の改正内容の基礎から、実務上注意すべき適用条件、そしてご自身のライフプランに合わせた適切な受け取り方の考え方を解説します。

1. 企業型確定拠出年金にも適用される「5年ルール」とは

退職金にかかる税金(退職所得)は、勤続年数に応じた「退職所得控除(非課税枠)」が大きく設定されており、税負担が軽くなるよう優遇されています。

しかし、短期間に複数の退職金を受け取る場合、この非課税枠を重複して使わせないよう、控除額を調整するルールが存在します。これを実務上「5年ルール」と呼んでいます。

具体的には、「先にDC(一時金)を受け取り、後から会社の退職金を受け取る」ケースにおいて、前回の受取りから一定期間(現行では5年)経過していない場合、退職所得控除額が調整されるというものです。※受け取り方法が逆の場合は、19年経過しないと調整計算の対象となります。

【重要】受け取る「順番」に注意 上記の「5年(改正後は10年)」という期間は、あくまで「DCが先」の場合です。
逆に「会社の退職金を先に受け取り、後からDCを受け取る」場合は、前回の受取から「19年」経過しないと調整計算の対象となります。受け取る順番によって、空けるべき期間が異なるため注意が必要です。

2. 「5年ルール」から「10年ルール」への変更点

今回の改正は、2026年1月1日以降に受け取る退職金から適用される見込みです。具体的な変更点は以下の通りです。

適用される条件と変更内容

このルールは、「過去に受け取った退職金(DC等)の勤続期間」と「今回受け取る退職金の勤続期間」が重複している場合に適用されます。

項目 現行(~2025年末) 改正後(2026年~)
対象期間 前年以前4年内(計5年間) 前年以前9年内(計10年間)
判定基準 5年経過で調整対象外 10年経過で調整対象外
影響 5年以内の受取りは調整対象 10年以内の受取りは調整対象

これまでは、DCを受け取ってから5年以上空ければ、重複期間があっても会社の退職金で再度「退職所得控除」をフル活用できました。しかし2026年以降は、その間隔を10年以上空けなければ、控除額が調整されることになります。

※本改正は、2026年(令和8年)1月1日以降に支給される確定拠出年金・退職金に対して適用されます。

3. 期間内に受け取る場合の仕組み

調整の対象となる場合、2回目に受け取る退職金(例:会社の退職金)の退職所得控除額を計算する際、以下の調整が行われます。

・通常の計算: 勤続年数に応じた控除額を計算
・調整計算: そこから「過去に受け取ったDCの勤続期間と重複している期間」に対応する控除額相当を差し引く

結果として、重複期間分の非課税枠が消滅し、課税対象となる退職所得金額が増加します。これは税額が高くなるというよりも、「重複期間に対する控除の二重取りを防ぐための適正化」措置といえます。

4. 企業型DCの3つの受け取り方法と特徴

企業型DCの老齢給付金には、大きく分けて3つの受け取り方があります。それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。

1. 一時金で受け取る(退職所得)

まとめて受け取る方法です。「退職所得」として扱われます。

特徴: 他の所得と分離して課税され、退職所得控除が適用されます。さらに控除後の金額の2分の1が課税対象となるため、税負担が抑えられやすい受け取り方です。

2. 分割で受け取る(雑所得)

年金方式で分割して受け取る方法です。「雑所得」扱いとなります。

特徴: 公的年金等控除が適用されます。ただし、国民年金や厚生年金などの公的年金と合算して計算されるため、合計額が控除枠(65歳未満60万円、65歳以上110万円)を超えると課税対象となります。

3. 一時金と分割の併用

一部を一時金、残りを年金で受け取る方法です。

注意点: 企業型DCの規約や運営管理機関の商品仕様によっては、併用が選択できない場合(例:全額一時金か全額年金かの二択)があります(例:SBIぷらす年金など)。ご自身の加入プランで選択可能か、事前に確認が必要です。

5. 制度改正を踏まえた受取り計画の考え方

2026年の改正により、調整期間が10年に延長されることを踏まえ、ご自身の状況に合わせた受取り方法を検討する必要があります。

考え方1:受取り年を「1年」ずらす

調整計算を避けるために「同じ年」にまとめて受け取るという考え方もありますが、税制上は「受取り年をずらす(例:翌年に受け取る)」ほうが有利になるケースもあります。

・同じ年に受け取る場合:2つの退職金が合算され、総額に対して税率がかけられます。日本の税制は累進課税(所得が高いほど税率が上がる)ため、合算することで高い税率が適用される可能性があります。
・年をずらして受け取る場合: たとえ10年以内の受取りで「調整計算(控除枠の縮小)」が入ったとしても、所得がそれぞれの年に分散されるため、適用される税率が低く済み、結果として手取り額が多くなる場合があります。

考え方2:DCを「年金形式」で受け取り所得区分を分ける

退職所得控除の調整計算は、あくまで「退職所得(一時金)」同士の間で行われるものです。 そこで、DCを「年金形式(雑所得)」で受け取ることで、このルールの適用対象外とする考え方があります。

考え方3:受取り時期を10年以上ずらす

どうしても両方とも「一時金」で受け取り、かつ調整計算(控除枠の削減)を回避したい場合、「DCを先に受け取り、10年以上の期間を空けてから会社の退職金を受け取る」という計画が必要です。

・企業型DC: 60歳定年等でDCの加入期間が終了する場合、再雇用で会社に在籍したままでも、DCのみ「老齢給付金」として一時金で受け取ります。※企業型DCの加入期間が65歳や70歳まで延長されている会社では、この方法は使えません。
・会社の退職金: 71歳まで勤務し、退職する際に会社の退職金を受け取ります。

【注意点】 この方法は、「DCの受取り(60歳)」から「退職金の受取り(71歳)」まで10年以上の空白期間を作る必要があるため、70歳過ぎまで現役で働く予定の方など、採用できるケースは限定的です。 反対に、「会社の退職金を先(60歳)」に受け取ると、通称「19年ルール」によりDC側の控除枠が消滅してしまうため、順番を間違えないよう注意が必要です。

6. まとめ

2026年からの制度改正により、退職金と企業型DCの受け取りに際するルールが変更されます。

・改正点: DC受取り後、10年以内に他の退職金を受け取ると、退職所得控除の調整計算対象となる。
・対策: 「一時金」にこだわらず「年金受取り」も検討するなど、制度全体を俯瞰した計画が必要です。

退職金は老後の生活を支える大切な資金です。制度の仕組みを正しく理解し、ご自身のライフプランにとって最適な受け取り方を選んでください。

日本企業型確定拠出年金センターでは、企業担当者のみなさまに、導入に関する個別相談を無料で行っています。企業型DCの受け取り方に関する情報も詳しくお伝えできますので、ぜひ一度お問合せください。

よくある質問(FAQ)

Q 社長である私自身の退職金にも影響はありますか?

A はい、影響があります。

役員退職金についても退職所得として扱われるため、企業型DCやiDeCoの一時金と受け取り時期が重なる(10年以内)場合、退職所得控除の調整計算が行われる可能性があります。
役員退職金は金額が大きくなる傾向にあるため、事前の確認をおすすめします。

Q iDeCo(イデコ)も今回のルールの対象になりますか?

A はい、原則対象になります。

iDeCoを一時金で受け取る場合も「退職所得」となるため、企業型DCや会社の退職金と同様に、このルールの対象となります。

Q この改正はいつから適用されますか?

A 2026年(令和8年)1月1日以降に受け取る確定拠出年金・退職金から適用されます。

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