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投資信託の複利は嘘?「効果ない」理由と企業型DCの活用法

投資信託の複利は嘘?「効果ない」理由と企業型DCの活用法

「投資信託を始めたけれど、思ったように資産が増えない」 「複利効果なんて、金融機関の宣伝文句(嘘)ではないか?」

従業員からこのような不安の声を聞いたことはありませんか? あるいは、経営者であるご自身が、会社の福利厚生として資産形成支援を検討する中で、その実効性に疑問を感じたことがあるかもしれません。

この記事では、資産形成における複利の正体、効果が出ないと言われる背景、そして複利効果を自動的に味方につけ、従業員の将来を守る仕組み「企業型DC(企業型確定拠出年金)」の活用法について解説します。

1. そもそも投資信託における「複利効果」とは何か

アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだという逸話でも知られる「複利」。まずは、この力が資産形成においてどのように働くのか、その基本原理を確認します。

雪だるま式に資産が増える「複利」の仕組み

複利とは、投資で得た利益(利子や配当)を当初の元本にプラスして、再び投資に回すことで、「利益が新たな利益を生み出していく」計算方法のことです。

【イメージ解説】
小さな雪玉(元本)を長い坂道で転がす様子を想像してください。 最初は小さな雪しかくっつきません。
しかし、転がり続けて雪玉が大きくなればなるほど、一回転で巻き込む雪の量(利益)は大きく増えていきます。

これが「雪だるま式」と呼ばれる理由です。複利の効果は直線的(リニア)ではなく、時間が経てば経つほど急激なカーブを描いて上昇する(指数関数的)という特性を持っています。

元本にだけ利息がつく「単利」との決定的な違い

複利の対義語が「単利」です。この2つの違いはシンプルですが、長期的な結果には大きな差が生まれます。

・単利(足し算): 最初の「元本」に対してのみ利息がつく。利益を受け取ってしまい、再投資しないスタイル。
・複利(掛け算): 「元本+増えた利益」に対して利息がつく。利益を受け取らず、元本に組み込んで再投資するスタイル。

【シミュレーション】30年間運用した場合の資産額を比較

では、実際にどれくらいの差が出るのか。以下の条件でシミュレーションを行います。

・毎月積立額: 3万円
・想定利回り: 5%
・運用期間: 30年間

項目 単利運用(利益を受取) 複利運用(利益を再投資) その差額
運用元本 1,080万円 1,080万円 0円
運用収益 約810万円 約1,366万円 約+556万円
最終資産額 約1,890万円 約2,446万円 約+556万円

※注:単利は元本に対する利息を毎回引き出したと仮定した概算です。税金や手数料は考慮していません。
参考:金融庁 資産運用シミュレーション

このように、同じ元本・同じ利回りでも、「利益を再投資したか(複利)」の違いだけで、最終的に約550万円もの差がつきます。これが、時間を味方につけた複利の力というものです。

2. 投資信託の複利効果は嘘?効果がないと言われる3つの理由

理論上は強力な複利ですが、なぜ「投資信託の複利は嘘だ」「効果がない」と言われてしまうのでしょうか。

そこには3つの主要な理由が存在します。

理由1:運用期間が短く、複利のカーブが立ち上がっていない

これが最も多い誤解の原因です。 複利効果は、運用を開始してすぐには現れません。

最初の数年〜10年程度は元本の積み上がりがメインで、増え方は直線に近い状態が続きます。

「3年続けたけれど数万円しか増えていない」と判断して辞めてしまうのは、これから急カーブを描いて増え始める直前でリタイアしているようなもので、非常にもったいないことです。

理由2:毎月分配型など「分配金を受け取る」選択をしている

投資信託の中には「毎月分配型」のように、利益を定期的に現金として受け取る商品があります。

「毎月お小遣いが入る」感覚は魅力的ですが、これは複利効果を自ら捨てて「単利運用」にしているのと同じです。雪だるまを大きくしたいのに、くっついた雪を毎回削ぎ落としている状態では、資産形成のスピードは上がりません。

理由3:相場の下落(元本割れ)により一時的に効果が相殺されている

投資信託は預金と異なり、価格が変動します。 複利効果が働いていても、市場全体が暴落している時期には、その効果がマイナス分で相殺され、見かけ上は「増えていない(むしろ減っている)」ように見えます。

しかし、口数(持分)が増えている限り、相場が回復した際には複利効果が機能します。「一時的な評価額のマイナス」=「複利効果の停止」ではないことを理解する必要があります。

3. 投資信託で複利効果を最大限に高めるための3つの鉄則

誤解が解けたところで、複利効果を確実に味方につけるための「3つの鉄則」を解説します。

長期視点を持ち、時間を最大限に味方につける

1年や2年で結果を求めず、10年、20年というスパンで継続することが、エンジンの出力を最大化させます。「早く始め、長く続ける」ことが最大の攻略法です。

分配金は受け取らず、必ず「再投資」に回す

投資信託を選ぶ際は、「分配金なし」または「分配金再投資コース」を選択してください。自動的に元本へ組み込むことで、利益を生む種を蒔き続けることができます。

ドルコスト平均法で淡々と積立を継続する

毎月決まった金額を購入し続けることで、価格が高い時は少なく、安い時は多くの口数を購入でき、平均購入単価が平準化されます。

4. 複利運用の理想的な環境!「企業型DC」を活用すべき理由

これら3つの鉄則を守れば資産は増えますが、個人の意志だけで何十年も続けるのは容易ではありません。

そこでおすすめするのが、仕組みとして複利運用を強制・自動化できる「企業型DC(企業型確定拠出年金)」の活用です。

企業型DCは、まさに「複利効果を最大化するため」に設計されたような制度と言えます。

1. 分配金が自動で再投資されるため、複利効果が途切れない

一般的な投資信託では分配金の扱いに迷うことがありますが、企業型DCでの運用商品は基本的に分配金が外部に支払われません。

発生した利益は、制度内部で自動的に、かつ非課税で再投資されます。加入者が意識せずとも、勝手に再投資が実行される仕組みになっています。

2. 60歳まで引き出せない「ロック機能」が長期運用を確実にする

企業型DCの「原則60歳まで引き出し不可」という特徴は、複利運用の観点からは大きなメリットです。

車検や旅行などで現金が必要になっても取り崩すことができないため、強制的に資金がロックされます。これにより物理的に長期運用が継続され、老後資金というゴールまで複利のカーブが途切れることがありません。

3. 運用益非課税メリットが複利のパワーをさらに加速させる

通常、投資信託で得た利益を再投資する場合でも、利益確定のたびに約20%の税金が引かれます。再投資できるのは、税引き後の残り約80%だけです。

しかし、企業型DCは運用益が全額非課税です。 税金として引かれるはずだった分も、まるごと次の元本として再投資に回せるため、複利の力が削がれることはありません。

5. まとめ

投資信託の複利効果は嘘ではありません。効果を感じられないのは、期間が短いか、再投資のサイクルが途切れていることが主な原因です。

・時間: 長期間運用し、指数関数的な伸びを待つ。
・再投資: 利益を絶対に引き出さず、元本に組み込む。
・仕組み化: 人の意志に頼らず、制度を活用する。

企業型DC(特に選択制DC)は、これらの条件を「自動的」に満たしてくれる、資産形成において極めて合理的な制度です。

経営者にとっても、掛金が全額損金算入できる等のメリットに加え、従業員の将来を本気で考え、資産が増える仕組みを提供することは、人材定着や採用力強化につながる大きな福利厚生となります。

日本企業型確定拠出年金センターでは、企業担当者のみなさまに、企業型DC導入に関する個別相談を無料で行っています。企業型DC導入のメリット・デメリットも詳しくお伝えできますので、ぜひ一度お問合せください。

よくある質問(FAQ)

Q 投資信託の複利効果は「嘘」だという噂を聞きましたが、本当ですか?

A 嘘ではありません。

ただし、効果を実感するまでに時間がかかるため誤解されがちです。複利は最初の数年は増え方が緩やかですが、期間が長くなるほど急激に資産が増える「雪だるま式」の特徴があります。
短期間で判断せず、長く続けることが大切です。

Q 投資を始めて3年経ちますが、あまり増えていません。やり方が間違っているのでしょうか?

A 間違いではありません。

複利効果は「指数関数的(二次曲線)」に伸びるため、最初のうちは増え幅が小さく見えます。
基本的には、10年、20年と続けることで効果が大きくなるので、今は焦らず継続することが推奨されます。

Q 相場が暴落して元本割れしたら、複利効果はなくなりますか? 

A なくなりません。

一時的に金額が減っても、保有している「口数」が変わらなければ、相場が回復した時に再び複利の力が働きます。
暴落時こそ積立を止めないことが重要です。

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