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企業型DCの運用益はいくら?年代・掛金別シミュレーション比較

企業型DCの運用益はいくら?年代・掛金別シミュレーション比較

株式会社日本企業型確定拠出年金センター
執行役員  企業型DC導入支援グループマネージャー
石黒充顕

  • DCプランナー2級
  • AFP(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)
  • 企業年金管理士
  • 確定拠出年金ガイド(SBI Benefit Systems認定資格)
  • 情報セキュリティマネジメント試験合格
  • 知的財産管理技能検定3級
  • グーグルデジタルワークショップ修了
  • 給与計算実務能力検定2級

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NewsPicksやヒロ税理士、マキノヤ先生など動画出演も多数している。

企業型DCの運用益はなぜ有利か(非課税効果)

企業型確定拠出年金(企業型DC)は、2026年現在においても老後資産形成の手段として非常に優れた制度です。その最大の特徴は、三つの税制優遇にあります。

まず、掛金が全額所得控除の対象となります。毎月の掛金は課税所得から差し引かれるため、所得税・住民税の節税効果が直接生まれます。次に、運用中の利益が非課税です。通常の投資では運用益に約20.315%の税金がかかりますが、DC口座内では再投資に回すことができます。そして、受取時にも税制優遇があり、一時金受取の場合は退職所得控除、年金受取の場合は公的年金等控除が適用されます。

この「掛金・運用・受取」すべての段階での優遇が、長期積立における複利効果をさらに高めます。一般の課税口座と比べると、同じ掛金・同じ運用利回りでも最終的な手取り額に大きな差が生まれるのです。

掛金別シミュレーション(月1万・3万・5万円 × 20年・30年、年利3%想定)

以下は、年利3%を想定した試算です。毎月一定額を積み立てた場合の元本と最終資産額を比較しています(月次複利計算)。

掛金期間元本最終資産額運用益
月1万円20年240万円328万円88万円
月1万円30年360万円583万円223万円
月3万円20年720万円985万円265万円
月3万円30年1,080万円1,748万円668万円
月5万円20年1,200万円1,642万円442万円
月5万円30年1,800万円2,914万円1,114万円

※ 年利3%を想定した試算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際の利回りは運用商品や市場環境によって異なります。

月5万円を30年間積み立てた場合、運用益だけで1,114万円に達します。元本1,800万円が約2,914万円に育つ計算です。積立期間が長いほど、複利の恩恵が大きくなることがよくわかります。

年代別のおすすめ運用戦略

年代によって、リスク許容度と運用残り期間が異なります。以下を目安にしてください。

20〜30代:積極的な成長投資 運用期間が30年以上あるため、株式比率を高めに設定できます。国内外の株式型ファンドを中心に、リターンを追求する戦略が有効です。短期的な価格変動に動じず、長期保有を基本とします。

40代:バランス型への移行 残り20年前後を見据え、株式と債券をバランスよく組み合わせたポートフォリオが適切です。大きなリスクを取りすぎず、着実な積み上げを目指します。

50代以降:安定重視にシフト 退職まで10年を切ってきたら、元本確保型や債券比率の高い商品へ徐々にシフトします。積み上げた資産を守ることが優先です。

運用商品の選択が最終的な資産に与える影響

企業型DCでは、加入者自身が運用商品を選択します。一般的に用意される商品は「元本確保型(定期預金・保険)」と「元本変動型(投資信託)」の2種類です。

元本確保型は安全ですが、現状の低金利環境では資産がほとんど増えません。一方、株式型の投資信託は価格変動リスクがある反面、長期では高いリターンが期待できます。

たとえば、年利1%の元本確保型と年利3%の株式型では、30年後の資産額に大きな開きが生じます。月3万円の積立で30年運用した場合、年利1%なら約1,250万円、年利3%なら約1,748万円と、約500万円近い差が生まれます。

商品選択は「デフォルト(初期設定)のまま放置」になりがちですが、これが最も損をするケースです。定期的に運用状況を確認し、必要に応じてリバランスを行うことが重要です。

老後必要資金との比較

老後に必要な資金の目安として、「公的年金だけでは賄えない不足分」がよく議論されます。夫婦2人の場合、月5〜10万円程度の不足が生じるとされており、30年間では2,000万円前後が必要との試算もあります(生活スタイルや受給額によって大きく異なります)。

月3万円を30年積み立てた場合の約1,748万円は、この不足分の相当部分をカバーできる規模です。月5万円なら約2,914万円となり、老後の生活設計に大きな余裕をもたらします。

企業型DCは、毎月の給与から自動的に積み立てられるため、貯蓄が苦手な方でも着実に老後資金を形成できます。選択制DCを活用すれば、会社に新たな掛金負担をかけずに従業員が自ら積み立てる仕組みを導入することも可能です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 企業型DCは途中で引き出せますか? A. 原則として60歳まで引き出しできません。これは老後資産形成という制度の目的によるものです。ただし、死亡・障害・脱退一時金の要件を満たす場合など、限られた条件下では受給が可能です。長期の資産ロックを前提に、老後専用の積立として考えるとよいでしょう。

Q2. 転職・退職した場合、DCはどうなりますか? A. 転職先の企業型DCへ移換するか、個人型DC(iDeCo)へ移換することができます。2024年以降の法改正により、移換手続きの選択肢が広がっています。放置しておくと自動移換となり、手数料が発生する場合もあるため、早めに手続きを行うことをおすすめします。

Q3. 掛金の上限はいくらですか? A. 企業型DCの掛金上限は、他の企業年金制度の有無によって異なります。他の企業年金がない場合は月額55,000円、厚生年金基金や確定給付企業年金を併用している場合は月額27,500円が上限です(2026年現在)。加入する制度の詳細は勤務先にご確認ください。

Q4. 運用がうまくいかなかった場合のリスクは? A. 元本変動型商品を選択した場合、市場環境によっては運用資産が元本を下回ることがあります。ただし、毎月一定額を長期にわたって積み立てる「ドルコスト平均法」の効果により、価格の高いときも安いときも一定量を購入し続けることでリスクを平準化できます。長期・分散・積立の原則が重要です。

Q5. 選択制DCとは何ですか? A. 選択制DCとは、従業員が給与の一部をDC掛金として積み立てる仕組みです。会社側に新たな掛金負担が生じないため、導入コストを抑えながら従業員の福利厚生を充実させることができます。1,300社以上への導入実績を持つSBIぷらす年金プラン(SBIベネフィット・システムズとの共同開発)など、実績ある制度設計のサポートを活用することで、スムーズな導入が可能です。

まとめ+CTA

企業型DCは、税制優遇と複利効果を組み合わせた非常に強力な老後資産形成の手段です。月3万円を30年間積み立てるだけで、運用益だけで668万円、総資産1,748万円(年利3%試算)に達する可能性があります。

ポイントは「早く始めること」「適切な運用商品を選ぶこと」「定期的に見直すこと」の三点です。年代に合わせた戦略と、非課税メリットを最大限活用することで、老後の安心につながります。

企業型DCの制度導入や運用見直しについてお悩みの担当者様、また加入中の方で運用戦略を相談したい方は、オンライン全国対応の無料相談をぜひご活用ください。Zoom60分の無料相談で、貴社・ご自身の状況に合ったアドバイスをご提供します。

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